大河ドラマ「いだてん」 第7回感想(ネタバレ注意)

ちょっとちょっと、
三島弥彦がいいんでないかい…😘
どのキャラクターも立ってるんだけど、
特に今回、光ってましたよね、この人。

というわけで、第7回「おかしな二人」。

ちなみに、「おかしな二人」は
ニール・サイモンによる戯曲。
ずぼら男と几帳面な男、正反対な二人の
同居生活を描いた喜劇。

知り合いの劇団が上演した舞台を観ましたが、とっても面白かった。

今回の「いだてん」の基本構造は、
正反対な四三と弥彦の対比でしたからね。

オリンピック代表として…
金があるけどいけない弥彦。
いけるけど金がない四三。

貧しいけれど、
応援してくれる家族のいる四三。
お金持ちだけれど、
家族の理解と愛に飢える弥彦。

確かに「おかしな二人」です。

                             🐣

特に面白かったのは弥彦の描写。
ジゴロー先生に煽られて燃えてきたのか、
オリンピック出場を反対する兄に説得を
しようとする模様。
カメラを向けられ、
ポーズを地味に変えたりする弥太郎。
なんかかわいい。
完全にヒールには描かないんだよなぁ。

そんな兄上に土下座してお願い…?
じゃ、ないんかい!

まさかのクラウチングスタート、
からのゴール!(白テープ切る!)

弥太郎「な…?や、弥彦は何をやっとる!」

お兄さん、はげしく同意ですよ(笑)
ほんまに何やっとるん。
好きやわーこのアホさ。

さて、先週の、
手紙を受け取った実次兄ちゃんの
怒り顔からのヒキですが…

家族は怒っていませんでした。
むしろ四三の活躍を喜び、
お金は田畑を売ってでも工面する、と…

なにこれ、ベタやけど泣けるー😭✨

実次は、陰膳を据えて、
武運長久を祈ります。

陰膳は、遠く離れた家族の安全を願って
据える食膳のこと。
戦時中は、出征した家族のために多くの家庭で、陰膳を据えていたそうです。
膳を据える場所は、当人がふだん座っていたところ。

私、こういうの、好きです。
古くから大切にされている
日本の儀式や習慣。

科学文明がどれだけ発展しようとも、
人間の力ではどうしようもないこと、
叶えられないことがあって…
そういう時に、おまじないのように、
大いなる存在に祈る。
そして目に見えない相手の存在を感じとる…

人間は、万能と思ってはいけない。
己の無力さを自覚し、敬虔で、謙虚で
あらねばならない、と思います。
手紙を抱きしめる。
手紙に祈る。

物理的にはうすい紙っぺらに
過ぎないのだろうけど、
強い思いや感謝があれば、
そこに神様が宿るのです。

や、私は特に何かの宗教を信仰しているとか
ではないのですが。
目に見えないものの力は信じています。

熊本玉名、池部家。
あらあら、ここはスヤさんの許嫁のお家…?
お金の無心のため、
スヤさんが実次さんを連れてきます。

なんとー…😭
胸のうちでひそかに応援している
四三のために、自分にできる精一杯を…
借金頼んだりしたら、相手の家に
不審がられたりするかもしれないのに…
スヤさんけなげやー…
三島邸で、
テーブルマナー講習を受ける
四三(フォーティースリー・笑)。

「金栗くん、趣味は?僕は最近、カメラに
熱中していてね(ピアノに触りながら)」

「ピアノじゃないのか」
Mr.Clabのツッコミが光る(笑)

三島家、おもしろいなぁ…
母上は、恐いようでいて、実は優しい顔で
息子のピアノに聞き惚れている…?
この母上、西洋のテーブルマナーもしっかり心得ているようだし、西南戦争のことも、「そんなどーでもいい話、まだ言ってんの?(意訳)」と一蹴…。一口に、「古い人間」とは片付けられないようだな。
弥彦は、母の物真似をして、
家族の不理解を嘆きながらも、
優しい顔で、母の写真を現像しています。
この時、お母さん撮ってたんだ。

「母は自分に興味がない」と言い、
自分も母親を諦めたように語っているけれど…

ほんとうは愛おしく思っているのね…

押しつけがましくなく、親子の愛の複雑さを
描いている…素敵…

…とか、人が感動してる時に、
この裸写真出してくるのやめなさいよ!
笑てまうやろ!
フレディマーキュリー思い出してまうやろ!

あかん、どんどんこのクドカンマジックに
はまっていくわ…笑

                               🐣
ここから、気になるところ、
ランダムピックアップ。
の、乃木希典!
わーお!✨おいしいな、三島家!
この時の「乃木さん?」っていう
四三の反応かわいかったな。
四三が渡航費捻出のために売ろうとした
雑貨たち。木彫りのくまさんのポーズが
かわいすぎ&切なすぎ。 

ボク売られるん~?みたいな。
これ、秀逸!
ついに主役と語り手が絡む…?
と思いきや、落語の稽古って…
うまい、うますぎる。
み吉野の  山の秋風  さ夜ふけて
ふるさと寒く  衣うつなり…

私とても好きなんですよぅー
この砧(きぬた)で衣打つ音と風情がぁ~
(写真思いっきりブレてるけど・笑)
ジゴロー先生、勝海舟からもらった
フロックコートを質に入れ、
四三への餞とします✨

いや、まあ、渡航費の方は、
四三の自弁に変わりないのだが…

でも、役所広司の瞳はいつも輝いていて、
なんだか泣かされちゃう。

徳三宝!お前もか!😭✨

四三のために募金を…
(募金箱、お、桶…?)

こんな脇キャラにまで、
そのあたたかい人となりを感じさせるとは…

いやーすごい!✨


ラストは、
赤げっとの実次兄ちゃんとの感動の再会!


「お前にはそれだけの価値がある」
周囲の人々に認められて、
支えられている四三。

自分の価値を認め、
応援してくれる人がいる。
これはほんとうに幸せなこと。

紀行の高橋大輔選手のエピソードも、
作品のテーマとうまくつながり、
美しい余韻に浸れました。

なんや、これ?
作劇と演出、完璧ちゃうん?
ありがとな、いだてん!
これからもよろしく!

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