大河ドラマ「いだてん」 第10回感想(ネタバレ注意)

↑この衣装かわいい💕
「下手な鉄砲カズちゃんにあたるヨ」

アニコさん、じわじわくるわ~
最初「なんやこいつ」と思ってたけど、
前回くらいから、もはや好きになっている。


そんなわけで、第10回「真夏の夜の夢」、
感想れっつらどん。←なんか古い。
練習を開始する四三。
何度も道を間違える。
ああ、これ、あのフラグですね…

歴史ものを見る楽しみって、
盛大なネタバレをしているところですよね。

みんなが知っている史実をどう描くか。
それが作者の腕のみせどころだし、
見る側も楽しみにしているところ。

ある意味で、神の視点を持てるんですよね。
登場人物の運命を知っているから。

先がわかっているからこそ、
その運命に翻弄されつつも、
懸命に生きる登場人物たちと、
ままならないこの世を生きる切なさを
共有できる。
それによってカタルシスを得ているの
でしょうね。

何も知らないほうが楽しめるという方も
もちろんいらっしゃると思いますが、
私はある程度知っておきたい派。

そんなわけで、いだてんを見る前に、
金栗四三の人生も、軽く調べました。
(↑っていうてもWikiレベル・笑)

ご存知の方、
このシーンは、アレのアレですよね。
わかっていても、「四三こっちー!」って
言いたくなるよぅ。
登場人物に愛着がわいてきている証拠かな。

あれ、またフレディ・マーキュリー…?

いまだに「ボヘミアン・ラプソディー」
ひきずってるからそう見えちゃうけど、
ちゃいます、ポルトガルのラザロ選手です。

この人も注目の人物ですね!
二人の握手の隣で、新聞の取材に対して、
お決まりのナルシストポーズとってる弥彦が
切ないよぅ。
あんたこれからボロボロになるからー!😣💦
わわ!✨
OP、ストックホルムオリンピックの
映像挟んでる!
実際の映像ですよね?これ!
おお!こういうのもいいですね!
戦国ものでは無理ですもんね!
                                  🐣

大森監督は病状悪化で、
二人とも練習を見てもらえない。

「なんかもースイマセンネ!」
もはや逆ギレのアニコさん。
選手からしたら「どーいうことだよ!」
って感じだろうけど、
アニコさんだから許す…!笑
四三、ラザロ選手と意気投合。
カタコト同士でも、
何か通ずるものがあったのね。

貧乏だから、電車に乗れずに走っていた、
勝てば国から賞金が出る。
彼もいろんなものをしょって
オリンピックにやって来たのでしょうね…。
ああ…今後の展開を思うと…泣きそう…😭

ところで、どうでもいいことだけど、
「職人」を伝えるためのジェスチャーで
披露した勘九郎さんのノコギリの音マネ、
めっちゃクオリティ高くないか?笑
                                  🐣

さぁここからが、
小さな日本人の苦難の日々。

他国の選手は、監督とチーム内の選手同士で
批判し、高めあっているけれど、
四三と弥彦は一人きりで練習するしかない。

「孤軍奮闘」
「他人の力を借りず、勝った時の喜びを
夢想し、ただ奮闘するのみ」

これ、ぐっとくるなぁ…
先駆者の孤独を描いているのだろうけど、
人生の真理そのものだと思う。

人間はどこまでも孤独。
つらいけど、自分で闘うしかないし、
苦しい時は、いつか掴めるかもしれない
その幸せを思い浮かべて、
ひたすら努力し続けるしかない。

弥彦の方が精神的にまいってしまったようですね。なまじ英語がわかるもんだから、
日本人への侮蔑の言葉とか、
いらぬ情報も入ってきてしまう。
「…が…ゴニョゴニョ…だよ」
え?なんてなんて?
「高いんだよ!便器が!」
便器ですかぁー!(゜ロ゜;ノ)ノ

「お前らみたいな小さな日本人が、
足の長い西洋人に勝てるわけがないと
言われている気がする!」

笑わせながら泣かせてきます。
すごいぜクドカン。

確かに、「用を足す時の環境」って、
人間の精神状態を左右しますね。

よく利用する駅のトイレが
おしゃれで清潔な最新型に
改修された時の幸福感といったら…笑

スッキリする場所ですからね。
一度お手洗いで生まれ変わってくる
わけです。

そんなほっとするはずの場所で、
不安定なつま先立ちで用を足していた弥彦。
情けなく、屈辱的であったことでしょう…

そう考えると快便続きで
日課の冷水浴を欠かさない四三、
意外と図太いな。


弥彦「どきたまえ!」

「どけ!」じゃなくて「どきたまえ」。
精神をやられても、
言葉遣いに育ちのよさが出る弥彦が
地味にツボ…笑
先週は、情緒不安定だった四三を
弥彦が励ましたけれど、今回は逆。

四三「落ちて足を折ったら、
もう二度と走れんばい!一生後悔する!」

純粋に、走ることへの愛を
思い出させる言葉。

そうね、天狗倶楽部は、
スポーツを愛し、
スポーツに愛される者だったはず。

説得というものは、
立派な理屈をこねるより、
相手の体をいたわる言葉の方が響くもの
ですよね。

「我らの一歩は、日本人の一歩!
「遅かろうが速かろうが、
我らの一歩には意味のあるったい!」

四三が
ジゴロー先生や実次兄ちゃんの言葉を
しっかり受け止めていることがわかります。

また、屈強の外国人を間近に見て、
自国の文化の遅れをひしひしと感じていた
のでしょう。
四三は日本人としての誇りと自覚を
強くしたようです。
「きゃー! 」のお約束。
別に私BL好きとかではないけど、
サービスしてもらったような気になるのは
なんでだろう…🤭💓

これ見て、『平清盛』の悪左府の男色を
思い出した方、私も結構『平清盛』
好きでしたよ!
あれも、視聴率の低さを叩かれつつも、
コアなファンの多い作品でしたね。
                              🐣

外国での孤独と屈辱と決意を
分かち合った二人は、一緒に練習をします。

弥彦「長距離と短距離じゃトレーニング方法も違うのに、悪いね」
四三「大は小を兼ねる、長は短を兼ねてますたい」
弥彦「あは、ちょっと何言ってるかわかんない」

四三の優しさと、
痛快男子っぷりを取り戻した弥彦の笑顔が
まぶしい…まぶしすぎるよ…(;つД`)✨
和歌詠んでるやん、四三!
素敵やん!

ああー…
昔の人はこういう素養があったのだよー…
花鳥風月をしみじみと味わい、それを和歌に詠むという、豊かな感性が…✨

戦時中の兵隊さんが、家族に送る葉書に
詠み添えた和歌とかもそうだけど…

日本人は、自分の気持ちをのせて人に届けるための美しい表現形式を、確実に持っていたんだけどなぁ…

悲しいけど、失われていきつつあるなぁ…

ダニエルが四三に「やさしいね」と感動していたのも、さりげないけれど、素敵なシーンです。

野に咲く花を美しいと思い、香りをかぐ、
そんな繊細な感覚が、
日本人の美徳でもありますから。

「歌って!」のリクエストに、
自転車節がくるかと思いきや…「君が代」!

これもまた、四三が日本代表としての矜持を
胸に抱きはじめていたからでしょう。

あー!!
ジゴロー先生を発見した時の四三たちの
ほっとした表情…!😭✨
しかし、四三は、
君が代は優勝した時のための
リハーサルだと強がります。

今にも泣きそうな顔で…ああ、けなげや…。

頼りにする人が来てくれた、その安堵と、
「遅いよ!」という、若干すねたような
子どもっぽい怒り。
そしてまた、それを見せたくない強がり。

勘九郎さんの表情から読み取れる、
色とりどりの感情。
すごいなぁ…

次のシーンもそうです。

                                🐣

遅ればせながら到着したジゴロー先生。
おみやげに持ってきたのは、大森の論文。
「可児くんと永井くんが動いてくれてね」
反発していた二人が…✨
うぉーこれも泣けるー


四三たちのこれまでの苦労など何も知らない
ジゴロー先生は、どこか能天気な感じで、
事務的な処理や式典の話などをし始めます。

それは団長として当然のことなのですが、
その淡々とした姿を見た四三たちは、
これまでの苦労が胸に去来した模様…

開会式の行進における日本選手の少なさに、「かっこつかんなー」と言った
ジゴロー先生。

その瞬間、四三の眉がぴくっと反応します。

"大切なのは、格好なのか…?"
この演技の細やかさよ!

プラカードの表記は「JAPAN」でいこう、
というジゴロー先生と大森に対し、
「我々は日本人です!そのまま日本とすべきです」という四三。

日本人として、日本の伝統芸能を守り続ける
勘九郎さんが言うからこそ、この言葉は
より重々しく響きました。

キャスティング、大正解ちゃう?!
グッジョブです、制作スタッフの皆さん!✨


ただし、一言だけいっておく!
「馬のクソ、踏んでる!」
大工も訳せへんのに、
そんなピンポイントな日本語だけ
知ってる通訳ってなんやねん!

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